ワークショップ2日目の内容
目次
ワークショップ1日目(ワークショップ前半)にご参加頂きありがとうございました。続編の2日目(ワークショップ後半)は、2/21と3/7の開催を予定しています。アンケート結果をもとに、参加人数が最も多くなるように日程を選びました。
2日目は、1日目の内容をもとにして、より具体的なプロジェクトに2つ取り組みます。また、同じ内容を2/21と3/7で繰り返すのではなく、別々の内容にします(以下参照)。どちらの内容も、同程度の難易度です。
ご都合・ご予定をもとに、あるいはプロジェクト内容をもとに、2/21と3/7のどちらかを選んでご参加ください。両日参加したいという猛者がいれば、もちろん大歓迎です。
開催日:2/21
プロジェクト1:定点観測
- ラズパイにカメラをつけて定点観測アプリを作る。定期的に自動で写真(あるいは動画)を撮影して、連続的な観察をする。
- 観察対象物の例:植物、カゴなどの入れ物に入ったペット(昆虫、魚、エビ、亀、鳥など)、鳥の巣(巣箱)、空(夕日、朝日、雲など)、風景、睡眠中の乳幼児など
- 写真(動画)を撮る周期(毎日7時など)、時間間隔(1時間おきなど)、その組み合わせ(毎日7時から8時まで10分おきなど)は様々細かく設定可能。
- 短期の観察(ある1日間だけ毎分撮影するなど)、中長期の観察(数ヶ月かそれ以上)、いずれも可能。
- 写真や動画、その他付随情報(撮影日時、天気、気温など)をKintoneへ転送、保存。付随情報はラズパイで取得してKintoneへ転送する方法と、Kintoneで取得する方法があり得る。
- 情報閲覧は、Kintoneのスマホ・タブレットアプリから、またはPCのブラウザから。後から情報を追加することも可能。例えば、観察日記のようなもの。単なる閲覧以外に、検索をして検索結果だけを閲覧することも可能。例えば、過去3日分の写真や動画を検索、閲覧するなど。
- 新たに準備する機器:
- ワークショップ後に可能な発展・拡張:
- 天体観測に応用。通常のカメラモジュールではなくNoIRカメラモジュール(赤外線カメラモジュール)に変える必要あり
- その他身の回りで観察、確認したいものへの応用。例えば、郵便物が郵便箱に入っているかどうかの確認(郵便箱の中にラズパイを入れる)、ある特定の場所にハチの巣ができていないことの確認、雨どいに落ち葉がどのくらい溜まっているかの確認、などなど。この例には筆者の生活環境・習慣によるバイアスが多分にあるが、参加者が自分自身の生活に便利なことを考えれば面白い応用例を思いつけるかも。
- さまざまなレンズを使った実験(オートフォーカス、ワイドアングルなど)。カメラにおけるイメージセンサーとレンズの役割を理解し、レンズの種類が写真に及ぼす影響を理解。
- Kintoneに蓄積されたデータを加工する。例えば、複数写真をつなげてパラパラ動画(タイムラプス動画)を作るなど。観察対象の変化が目で見て分かりやすいように。さらには、データ加工のアプリを作る。
プロジェクト2:動体検知
- ラズパイに赤外線モーション・センサーをつけて、人や動物(犬、猫など体温の高い動物)が近くに(数メートル以内に)いることを検知
- 昼夜問わず検知可能。
- 検知時刻、その他付随情報(天気、気温など)をKintoneへ転送、保存。付随情報はラズパイで取得してKintoneへ転送する方法と、Kintoneで取得する方法があり得る。
- 情報閲覧は、Kintoneのスマホ・タブレットアプリから、またはPCのブラウザから。後から情報を追加することも可能。単なる閲覧以外に、検索をして検索結果だけを閲覧することも可能。例えば、過去3日分の検知結果を検索、閲覧するなど。
- Kintoneを使って、検知結果をグラフ化したり、統計をとることも可能。例えば、1日に平均何回検知されたかなど。
- 検知した事実を知るだけでなく、検知したら何かアクションを起こすアプリを作る。例えば、検知したらLEDを点灯したり、カメラで写真や動画を撮るなど。前者はセキュリティライトやフットライト、人感型外灯の簡易版となり、後者はセキュリティカメラの簡易版となる。
- 新たに準備する機器:
- ワークショップ後に可能な発展・拡張:
- そこそこ実用に耐えるフットライトやナイトライトを作る(廊下や階段、トイレなどで使う)。
- その他、人が近づいたらLEDで照らしたいものへの応用。例えば、人が近づいたら金魚の水槽を照らす、リモートワークでデスクに座りっぱなしのとき席を立って動くように促すなど。
- そこそこ実用に耐えるセキュリティカメラやペット安否確認アプリを作る。
- その他、人や動物が近づいたらカメラで撮りたい場合への応用。野生動物の撮影?
開催日:3/7
プロジェクト1:室内の温度・湿度測定
- ラズパイに屋内の温度と湿度を測るセンサーをつけて、定期的に自動で測定し、連続的なモニタリングをする。
- 測定の周期(毎日7時など)、時間間隔(30分おきなど)は様々細かく設定可能。
- 測定時刻、その他付随情報(天気、日の出・日の入り時刻など)をKintoneへ転送、保存。付随情報はラズパイで取得してKintoneへ転送する方法と、Kintoneで取得する方法があり得る。
- 情報閲覧は、Kintoneのスマホ・タブレットアプリから、またはPCのブラウザから。後から情報を追加することも可能。単なる閲覧以外に、検索をして検索結果だけを閲覧することも可能。例えば、過去1週間分の測定結果を検索したり、今日や昨日、今週、先週などの最高(最低)気温や最高(最低)湿度を検索、するなど。
- Kintoneを使って、検知結果をグラフ化したり、統計をとることも可能。例えば、先週の夜間の平均最低気温を計算するなど。
- 測定結果を知るだけでなく、現在の測定値に基づいて何かアクションを起こすアプリを作る。例えば、事前に設定しておいた気温や室温を下回ったら、LEDを点灯して注意喚起するなど。あるいは、正常(想定)値なら緑LED点灯、それを外れたら黄色LED点灯、事前に設定した値を上回ったら(下回ったら)赤色LEDを点灯して注意喚起するなど。
- 新たに準備する機器:
- ワークショップ後に可能な発展・拡張:
- 室温、湿度に敏感なものの周りで(直近で)測定することで、それを保護するアプリを作る。例えば、弦楽器の弦は湿度に敏感なことが知られている(湿度が低すぎると、弦の調律が狂い、弦の品質が劣化する)。適切なタイミングで加湿器を使うために、あるいは既に使っている加湿器の有効性を調べるために、弦楽器のすぐ側で(ピアノならピアノの中で)湿度をリアルタイムで測定する。湿度が一定レベル以下になったら、加湿器をONにするようなアプリも開発可能。
- 屋内で最も室温の高そうな場所と、最も低そうな場所で、その差を調べる。それによって暖房器具の温度設定が妥当なのかが分かる。また、エリアヒーターをどこに置くのが最も適切か調べることができる。
- 室温・湿度センサーに加え、二酸化炭素センサーも使ってみる。リモートワーク、リモート学習により、屋内の二酸化炭素量が増えがちで、これが高くなると人間は自然に倦怠感、眠気を感じ、注意散漫になることが知られている(機密性の高い家では特に)。また、夜間の寝室で二酸化炭素量が高いと睡眠の質が落ちることが知られている。二酸化炭素量を「見える化」すると換気のタイミングや、部屋のドアを開けておいた方がよいのかどうかなどが分かる。逆に、二酸化炭素量が上がらないならば機密性が低いということで、それは隙間風が家にたくさん入って来ていることを意味している。隙間風をの流入を減らす(暖房費を削減する)いい機会になるかもしれない。
プロジェクト2:ライフロガー
- ラズパイにカメラモジュールをつけて、GoProの簡易版のようなものを作る。
- 何らかの方法でビデオ撮影を開始、終了するアプリ。物理的なスイッチボタンのON-OFF、Bluetooth経由でBlue Dotから、WiFi(hotspot)経由でVNCやshortcutsから、など。
- Ziplineに乗る時、自転車に乗る時、スキーをする、ハイキングする時などに使ってみる。バッテリーをつける必要あり。小さいUSBチャージャーか、電池を使う。
- あるいは、車のドライブレコーダーのように使ってみる。車からUSBかシガレットライター経由で給電できればバッテリーの問題はなし。広角レンズを使うのがよいかも。
- 動画、その他付随情報(撮影日時、天気、気温など)をKintoneへ転送、保存。付随情報はラズパイで取得してKintoneへ転送する方法と、Kintoneで取得する方法があり得る。
- 情報閲覧は、Kintoneのスマホ・タブレットアプリから、またはPCのブラウザから。後から情報を追加することも可能。
- 新たに準備する機器:
- ワークショップ後に可能な発展・拡張:
- 暗い環境でも撮影するなら、通常のカメラモジュールではなくNoIRカメラモジュール(赤外線カメラモジュール)に変える必要あり
- さまざまなレンズを使った実験(オートフォーカス、ワイドアングルなど)。カメラにおけるイメージセンサーとレンズの役割を理解し、レンズの種類が写真に及ぼす影響を理解。