ブザーを使う
ここではブザーから音を出す方法を説明します。以下のような形状の、最も単純なブザーを使います。電子工作キットに含まれているかもしれません。
もし手元にこの部品があったら、以下のようにひっくり返して(ピンが上向きになるようにして)下さい。
右の部品のように、ピンの根本部分が黒いビニールでおおわれているものは「アクティブ・ブザー(active buzzer)」といいます。左の部品のように、ピンの根本部分が黒いビニールでおおわれて「いない」ものは「パッシブ・ブザー(passive buzzer)」といいます。手元の部品がどちらかを確認してください。どちらも形状は同じですが、使い方(プログラミングのしかた)は異なります。間違った使い方をすると音が出ません。
新たにブザーを買う場合や、手元に両方の種類のブザーがある場合には、アクティブとパッシブのどちらを使うかを決めてください。アクティブ・ブザーの方がプログラミングは簡単ですが、一種類の音しか出せません(「ピー」という音の高さが一種類しかなく、自分で調節できない)。パッシブ・ブザーを使うと、プログラミングは少し複雑になりますが、音の高さを調節できます。
ラズパイとの接続
ラズパイとの接続は、アクティブ、パッシブどちらのブザーも同じ方法です。
以下の写真ように、ブザー表面に書かれている「+」のマークを探し(写真の赤く囲った部分)、そちら側に付いているピンが「+」のピン(Vccピン)です(写真の青く囲ったピン)。そして、もう一方のピンが「ー」(グラウンド:Gnd)のピンです。
ここでは例として、ブザーの「+」のピンをラズパイのGPIO 26のピンと接続し、ブザーの「ー」のピンをラズパイのGND(グラウンド)のピンと接続してください。
アクティブ・ブザーの使い方
アクティブ・ブザーを使うサンプル・プログラムがactive-on-off.pyです。アクティブ・ブザーを使うにはプログラムの先頭部分で以下のようにします。
from gpiozero import Buzzer
そして、
buzzer= Buzzer(26)
のようにしてブザーを使う準備をします。ここで数字の26は、GPIO 26番からブザーに電気を流すことを意味しています。
ブザーから音を出すには
buzzer.on()
とし、音を止めるには
buzzer.off()
とします。
電気を流す、止める、流す・・・というのを繰り返すと、ピー・ピー・ピーと鳴らしたり、ピ、ピ、ピ、ピと鳴らしたりすることができます。試してみてください。
パッシブ・ブザーの使い方
パッシブ・ブザーを使うサンプル・プログラムがpassive-on-off.pyです。アクティブ・ブザーを使うにはプログラムの先頭部分で以下のようにします。
from gpiozero import TonalBuzzer
そして、
buzzer= TonalBuzzer(26)
のようにしてブザーを使う準備をします。ここで数字の26は、GPIO 26番からブザーに電気を流すことを意味しています。
ブザーから音を出すには以下のようにします。
buzzer.play(440)
time.sleep(1)
buzzer.stop()
数字の440は、ブザーから出す音の周波数です。(ここでは440 Hz)。周波数はブザーが出す音の「高さ」を表しています。周波数が高いと音は高くなり、周波数が低くなると音は低くなります。