電気回路を組み立てる時にやってはいけないこと
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ラズパイの電源がONのとき、手で直接GPIOピンを触らないこと。特に、濡れた手で触ってはいけない。感電しやすくなるので(体に電気が流れやすくなるので)必ず手を拭いてから触ること。
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ラズパイのGPIOは低電圧(3.3 V)で低電流(最大16 mA)しか流さないので、実際のところ、手が乾いていれば直接触っても人体に危険はありません(9 Vの乾電池に触っても人体に危険がないように)。しかし、ラズパイのGPIOピンを触っても大丈夫なのだから、他の電気機器や電子部品も同じように触って大丈夫なのだろうと、子どもに誤解されたくありません。ラズパイは子どもが使うことを想定して設計されているので低電圧、低電流になっていますが、他の機器はそうではありません。したがって「とにかく電気が流れているところは危険だから触るな」というルールでいくのがよいかと。
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感電に関して付記すると、50 V程度を超えると高電圧と考えられていて感電の危険があります。100 Vなら確実に感電します。
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ラズパイの電源がONのとき、スクリュードライバーやその他金属製の物でGPIOピンを触ってはいけない。感電の危険性がある(上記の通りその危険性は高いわけではないが)。また、スクリュードライバーなどが他の金属とたまたま触れると、ショートして(うっかり短絡回路が作られてしまい)ラズパイが壊れる。棒状のものを使って作業したいなら割り箸などの絶縁物を使うこと。
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乾燥により発生する静電気に気をつけること。静電気を帯びている手でラズパイを触ると、バチッと手からラズパイの金属部へ電気が流れて、ラズパイが壊れる(ONであれOFFであれ)。机や壁、本など、身の回りの絶縁体(電気を通さない物)をときどき触って、静電気を手から逃すこと。静電気の意外な威力を過小評価しないこと。私は、静電気でコンピュータの部品を何個も壊した経験があります(ラズパイはまだですが)。
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ラズパイに給電する電圧は必ず5V±5%(4.75Vから5.25V)でなければならない。電源ケーブル(チャージャー)の電圧表記を確認する。この電圧が4.75 Vより低いとラズパイが動かず、5.25 Vより高いとラズパイが壊れる。手持ちの電源ケーブルの電圧を調べるには、「Output(あるいはO/P)」(出力)を見る。以下の写真の例では、電圧が5Vと表示されている。
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GPIOピンに外部機器・部品(LEDやセンサーなど)を接続する場合、グラウンド(GND)のピンにも接続するのを忘れないこと。電気回路は必ずループ状になっていなければならない。つまり、GPIOピンから電気が流れ出て、外部機器・部品を通って、最後にグラウンド(GND)のピンに戻ってこなければならない。グラウンド(GND)のピンに接続していないと、外部機器・部品は動作しない(壊れるわけではないが)。ちなみにグラウンドとは、電源(電池)のマイナス極と同じこと(電圧が0Vになっている基準点)。GPIOピンは電源(電池)のプラス極と同じこと。
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電気回路をショート(短絡)させないこと。回路がショートするとラズパイが壊れる。電源のプラスとマイナスが直接ワイヤでつながった状態をショートと呼び、そうなっている回路を短絡回路(short circuit)と呼ぶ。ショートした状態では、膨大な量の電流が流れてしまい電源が壊れる。ラズパイを使った回路では、回路内に(GPIOピンとグラウンドピンの間に)外部機器・部品(抵抗やLED、センサーなど)を接続して、ショートしないように気をつける。
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GPIOのピン一本に3.3Vを越える電圧をかけないこと。これを越えるとラズパイが壊れる。ラズパイがこの電圧制限を強制してくれるわけではない点に注意。この制限を守りながら回路を作ってくださいね、ということ。この制限を越えた回路をうっかり使うと、ラズパイは予兆なくいきなり壊れる。
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GPIOのピン一本に16mAを超える電流を流さないこと。複数ピンを同時に使う場合は全体で100mAを超えないこと。これを越えるとラズパイが壊れる。ラズパイがこの電流制限を強制してくれるわけではない点に注意。この制限を守りながら回路を作ってくださいね、ということ。この制限を越えた回路をうっかり使うと、ラズパイは予兆なくいきなり壊れる。